栗です。
さて今回は『スターモバイル』という商材について取り上げたいと思います。
本記事では、『スターモバイル』がやばいと言われる理由、実際に稼げるものなのかについて調査しました。きっとお役に立つ内容なので、最後までご覧いただけたらと思います。
●結論
●概要
『スターモバイル』とは、格安SIMを提供しているスターサービス株式会社が提供するサービスです。
自社ブランドとして展開していて、大容量のデータ通信量がサービスの売りとなっています。
広告等は一切行っていないため、一般的にはあまり知られていない会社です。
全国各地で説明会が開催されていて、実態を知るには関係者から直接聞く必要があります。
マルチ商法の仕組みが採用されていて、スターモバイルの代理店になることで、副業として稼げるのではないか、と注目されることもあるようです。詳細は後ほど説明しますが、結論として、稼げるものではありません。
・特定商取引法に基づく表記
会社名 | スターサービス株式会社 |
代表者 | 金家 亮 |
所在地 | 〒812-0013 福岡市博多区博多駅東三丁目1番10号8階 |
電話番号 | 050-3504-3824 |
メールアドレス | info@starservice.jp |
サイトURL | https://www.starservice.jp/ |
上記の特商法は主なものを一部抜粋して掲載しています。
特商法とは
特商法とは、消費者の利益を守るための法律です。
電話勧誘販売、通信販売、連鎖販売取引などのトラブルが生じやすい商取引においては、
販売者情報(主に事業者名、責任者、所在地、連絡先)を表記することが義務付けられています。
・所在地
掲載されている住所をもとに、GoogleMAPで検索してみました。
ヒットしたのは「GSI博多駅東ビル」というオフィスビルでした。
●なぜマルチと言われているのか
スターモバイルは代理店でネットワークビジネス、いわゆるマルチ商法を行っています。
どういう仕組みになっているかと言いますと、まずはスターモバイルの代理店登録を行います。
スターモバイルの代理店は誰でも登録すればなれるのです。
スターモバイルの代理店になり、サービスを知り合いに紹介します。
その知り合いがスターモバイルを使い始めると、報酬が発生する仕組みになっています。
さらに、その知り合いが代理店になったら、いわゆる「子」になります。
さらに、自分の下にいる「子」が契約をとる度に、自分にも報酬が発生する仕組みとなっています。
ただ、スターモバイルではWebや店舗で、サービスや代理店の申し込みができないようになっています。
各申し込みは代理店からのみ受付しているのです。
・スターモバイルの初期費用と料金
それでは、スターモバイルの代理店登録するためにはどの程度の費用が掛かるのでしょうか。
実際にスターモバイルの代理店をされていた方のブログから引用して、解説します。
初期費用が26,246円(税込)、継続費用(月々)が13,596円(税込)掛かります。
その内訳はこうなっています。
初期費用
- スターターキット:7,500円
- ロイヤリティ :7,500円
- 初回事務手数料 :3,000円
- SIM発行手数料 :1,000円
- 次月利用料 :4,860円
- 消費税 :2,386円
継続費用
- ロイヤリティ :7,500円
- 次月SIM利用費:4,860円
- 消費税 :1,236円
こうしてみると、スマホ利用として月々13,000円以上の料金が発生し、他社と比べてかなり割高になるのが分かるかと思います。
スターモバイルの利用者がいるならば、ほとんどがビジネス目的と考えられるでしょう。
・報酬プラン
それでは、スターモバイルの報酬プランはどうなっているのでしょうか。
本当に儲けられるものなのか、一緒に見ていきましょう。
まず、最初は上図の「MEMBER1」から始まります。この状態では当然報酬は発生しません。
新たに紹介者を1人増やす度に、リクルートコミッション(1回)がサポートコミッション(毎月)が発生します。
リクルートコミッションの報酬は3,000円。
サポートコミッションの報酬は、スターモバイルの月額利用料金の4,860円×10%=486円が毎月発生します。
さらに、ランクアップのシステムがあります。自分の紹介で代理店を始める人、いわゆる「子」が3人になると、「MEMBER2」に昇格します。
「MEMBER2」に昇格すると、デイリー報酬が発生し、その額は1日250円、月換算で7,500円になります。
この段階でようやく、月の費用のロイヤリティが賄えるようになり、プラマイ0になります。
そして、次の「MEMBER3」に昇格するためには、いわゆる「子」と「孫」を含め12人が必要になります。
「MEMBER3」に昇格すれば、デイリー報酬が1日500円となり、月換算で15,000円になります。
この段階で、はじめて月の収支が+となり、その額はおよそ1,500円ほどの黒字となります。
昇格するために必要な人数と、得られる報酬をまとめてみますと、こうなります。
必要な人数 | 月収 |
36人 | 3万円 |
80人 | 6万円 |
150人 | 12万円 |
300人 | 22万5千円 |
500人 | 36万円 |
750人 | 54万円 |
・スターモバイルで儲けられない理由
それでは、スターモバイルで儲けることはできるのでしょうか。
結論としてかなり困難だと言えます。
先ほどの章で報酬プランに触れ、ここまでの説明で理解された方もいるかと思いますが、解説していきます。
儲けられない理由は下記の3点に集約されます。
・マルチ商法の構造的な仕組み
・儲けられない仕組みが分かる簡単な計算
スターモバイル自体の魅力が低い
スターモバイルと他の格安SIMを比べてみると、スターモバイルに魅力があまりないことが分かります。
例えば、スターモバイルのD1/D2コースを見ると、月額利用料金は5,346円で、ギガを多く使う人ならD1、通話を多くする人ならD2コースの利用をするでしょう。
MM総研が、2024年1月に発表した「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態」に関する調査によれば、
携帯電話の月額利用料金は、スマートフォン利用者全体では平均4,476円。
格安SIMの利用者では平均2001円。
スマートフォン利用者の月間データ通信量は平均で11.08GB、中央値は3GB。
となっていますので、スターモバイルが提供するサービスは消費者が求めている水準よりも、やや過剰気味、かつ、料金も割高、と言えます。
今では、月10GBなら1,500円の格安SIMを提供している会社もありますから、そこでわざわざスターモバイルを選ぶ優位性が低いと言えます。
マルチ商法の構造的な仕組み
私のブログでは、マルチ商法を取り上げるたびに何度か言っていますが、マルチ商法は上層部が儲かる仕組みで、末端はほとんど儲からない構造になっています。つまり、マルチ商法で儲けたいなら、参加者ではなく、胴元、創設メンバーになる必要があります。
儲けられない仕組みが分かる簡単な計算
スターモバイルの場合、儲けるために自分のグループで3人の代理店が必要です。また、その3人も自分のグループで3人の代理店が必要になります。これを計算すると
3人 × 3 → 9人
それと同じぐらいの数を出すにしても、たった8回繰り返しだけで、6,561店舗になってしまいます。
格安SIMの代理店が大体1700店あると言われますから、現実的にはもっと少なくなります。その上、スターモバイルは広告等は一切行っていませんから、現実的に代理店になれる人数はもっと少なくなるでしょう。
●スターモバイルがやばいと言われる理由
解約手続きがしづらい
ネット上を調査したところ、解約手続きをしようとした際にすんなりとできなかったケースがあるとの声が見つかりました。また、解約手続きを行ったのに実際は数か月間利用料金が掛かっていた、というケースが発生していたようです。
理由として、
・契約解除の申請から解約になるまで、1カ月ほど必要がある
という点があり、解約しようと思っても最低でも2ヶ月以上は掛かるようになっています。
解約の落とし穴
スターモバイルには 3年間の縛りがあります。
契約期間は 36 ヶ⽉となっていて、その期間の前に契約を解除する場合は、別途「契約解除料」として 5,280円(税込) が請求されます。
また、解約月の基本料金は、通常通り請求される仕組みになっている点にも注意が必要です。
過去、大手のキャリアでも、契約期間は 24 ヶ月でしたが、2019年1月の電気通信事業法の改正によって、いわゆる2年縛りに大きな制限がかかるようになり、現在大手キャリアは携帯電話の2年縛りを廃止しています。
それにも関わらず、ずっと3年縛りを続けているのです。
スターモバイルには電気通信事業法が適用されないのでしょうか。
販売者の「金家亮」について
スターモバイルの代表の「金家亮」について知っておくべきことがあります。
それは、彼が過去に仮想通貨SPINDLEの仕掛人になっていたということです。
クジラモバイルが4/1よりスターモバイルに名称変更。
運営会社もスターサービス株式会社に変更。
この会社の代表がクジラモバイルのセミナーをしていた金家亮氏。
金家亮氏はガクトコインことSPIDLEも手掛けていた。#クジラモバイル#SPINDLE https://t.co/OlSLs5Akey pic.twitter.com/7nIf2UfRYA— 半兵衛🦊応援キャンペーン (@hanbe_fx) May 7, 2020
仮想通貨SPINDLEとは、通称「GACKTコイン」とも呼ばれ、あのタレントのGACKTがコアメンバーとして関わっていました。「1000万円が2億円になった」などと言って勧誘し、投資を募っていましたが、その後大暴落しました。そこで、SPINDLEに携わっていた人物は暴落前に売り抜き、多額の利益を得たと言われています。
「金家亮」という人物もSPINDLEのセミナーを行ったり、コアメンバーとして携わって多額の利益を得ています。
もちろん違法行為とは言えないでしょうが、大暴落した仮想通貨を勧め、影でこっそり利益を得ていた人物ということは覚えておいてください。
●解約するには
解約の方法は「通常解約」か「初期契約解除」の2種類があります。
その他、代理店契約の場合なら「クーリングオフ制度」が適用されます。
すでに契約してしまった方もいるかと思いますので、まとめておきます。
「通常解約」
- 少なくとも1ヵ月前に申請が必要
- Web 申請もしくは、書⾯の郵送で、契約の解除が可能
- 契約から36ヶ月以内の解約の場合、契約解除料として5,280円掛かる
- 端末・SIMカードの返却が必要
- 解約月の料金は通常通り掛かる
「初期契約解除」
- 「SIM受取日または回線開通日」から数えて「8日以内の申請」が必要
- Web 申請もしくは、書⾯の郵送で、契約の解除が可能
- 商品を受け取った場合、5営業日以内の必着で返送
(宛先:〒810-0044福岡市中央区六本松四丁目3番2号5F スターサービス株式会社 宛) - 商品を受け取っていない場合は受取り拒否の申請
代理店の「クーリングオフ制度」
- 「商品を受領した日、または契約書面を受領した日」から数えて「20日以内の申請」が必要
- Web 申請もしくは、書⾯の郵送で、契約の解除が可能
- 商品代金・商品引取費用が返金される
●評判・評価・口コミ
参考にできる評判を何点か抜粋してみました。
自然派の人達が格安SIMマルチにも手を出していたという話。「今の世界では少数派に思える(実際には自然派の価値観は既に浸透しており、全く少数派ではないのですが)何かに理想郷を夢見る」点では似ているかもしれません。
/マルチ商法の代理店になる、バカな人の話。 https://t.co/IyMxfjiJvH
— 雨宮純 (@caffelover) December 5, 2023
明らかな法令違反の誘引「通信事業説明会」と公式HPで載せながら実態は放置している企業
これを悪徳と言わず何と言うのか?#スターサービス #スターモバイル #スマホマイスター画像は合同会社TOTAL RICH – #岡祐樹 の広告 https://t.co/32CLjrOd6q pic.twitter.com/AGF423dNVX
— 吉村啓志 (吉村ケイシ) 被害者の会【Fireアカデミー】BitClub・ジュビリーエース (@ja_spg) March 17, 2024
仮想通貨でフォロワーを集めてスターモバイルに勧誘もあるんですね。色んなところからスターモバイルに繋げてるんですね。
私は反スターサービスです。— MLM ✖︎ (@YBYI6ylefc35194) March 18, 2024
●『スターモバイル』のまとめ
当ブログの結論として、
『スターモバイル』は推奨できません。
スターサービス株式会社がマルチ商法を行っているのは確かです。
これまで見てきた通り、マルチ商法は上層部のみが儲かる仕組みになっています。
キツイ言い方をすれば、下層の会員は上層部の養分となってしまうのです。
スターモバイルの格安SIMも他の格安SIMと比べて特別良いものでもありません。
もしも、勧誘を受けてしまった方や、代理店となることを考えている方は率直に
手を出さないことをお勧めします。
あなたの貴重なお金と時間を無駄にしないように。
以上、最後まで見ていただき、ありがとうございます。
ではまた。
栗