栗です。
さて今回は『Liam(リアム)』について取り上げたいと思います。
最近、特定商取引法違反事業者として、行政処分が下された組織です。
詳細は後ほど。
何度も会社名や商品名を変更しながら、販売していた経歴があり、将来的にも似たような
商材が販売される可能性があります。そのため、被害を減らせるよう
注意喚起のために取り上げます。
●概要
FX(外国為替証拠金)取引を巡り、「Liam(リアム)」という団体名で違法なマルチ商法(連鎖販売取引)を行ったとして、消費者庁は13日、特定商取引法違反で、マルチ商法を主導した男性5人に15か月の取引停止などを命じたと発表した。
出典元:https://www.yomiuri.co.jp/national/20230713-OYT1T50320/
『Liam(リアム)』とは、FX取引を名目にマルチ商法に勧誘していた悪徳業者です。
2021年1月辺りから2023年7月まで活動を続けており、会員数は約9300人。
2023年7月に消費者庁から、15か月間の業務停止命令を受けました。
FXの自動売買ツール「EA development for MT5」の利用料を徴収し、
他者に紹介することで、キックバックを受ける「マルチ商法」のシステムが取られていました。
●マルチ商法とは?
マルチ商法は会員が新規会員を誘い、
新規会員がさらに別の会員を勧誘させて、
階層組織を作ります。
そうすることで販売組織を形成し、上層部に行けば行くほど、多額の利益を得る仕組みになります。
これ自体は違法ではありませんが、高額な商材や強引な勧誘が
きっかけでトラブルに発展することが多いです。
今回の「Liam(リアム)」の件は高額な商品ということで、
消費生活センターへの多数の相談が寄せられ、問題化しました。
●「Liam(リアム)」のFXの自動売買ツール金額は?
Liam(リアム)が販売していた、FXの自動売買ツール「EA development for MT5」の金額は
約50万円
(ビットコインでの支払いやドルでの支払いのため、相場によって多少前後することがあります。)
新規会員を勧誘することで、報酬として発生する紹介料が
5万円
●Liam(リアム)の手口とは
ここからは実際に「Liam(リアム)」こと「上倉大知」らがどのような手法で、
マルチ商法を展開していったかを解説していきます。
・勧誘の手口
まずは軽いノリで誘い、組織や有料のことは隠す
「成功している人だから、色々質問した方がいいよ」
「zoomで教えてあげるよ」
「高校のときの先輩で、投資に詳しい人から話を聞けるんだけど、聞いてみない」
などと言って、対面またはオンラインミーティングに誘います。
しかし、ここでは代表者の氏名、無料ではなく有料であること、勧誘が目的であること、
自分たちが勧誘役であることなど、その一切を明かしません。
絶対に儲かると勧誘する
「一緒にやろうよ、損はしないから」
「すぐに元がとれるから、借金しても何の問題もないよ」
などと、確実に利益を出るように誤解させるような情報を提供して勧誘していました。
ターゲットを知識・経験の浅い若年層に絞る
消費者生活センターには、321件の相談があり、
相談件数の94%は20~24歳だったそうです。
勧誘相手は大学生であり、投資に関する知識・経験はおろか、社会経験も浅い年代です。
費用の50万円を支払える余裕もなく、消費者金融や両親から借金をさせ、参加させていました。
金を借りるときに嘘の年収を報告させる
「学生だと収入が低いから、社員だと言って」
「月収24万円だとすると年収288万円だから、切りよく年収300万円にしよう」
などと、消費者金融で虚偽の年収報告をさせていました。
マルチの全容を記載した契約書を発行しない
・自分たちがどのような商売をしているのか
・参加する学生にどんな商売をやらせようとしているのか
その全てを明かすことなく、契約させていました。
身近な例で言うと、労働契約書であれば、
その会社の事業内容や、労働内容の詳細が記載された契約書にサインして、契約締結します。
その内容を隠されたまま、学生たちは契約させられていたということです。
・悪評が広まると社名や販売する商品を変える
このような勧誘方法をしていれば、当然、様々なトラブルを抱えることになり
悪い評判が広がっていきます。そこでこの「Liam(リアム)」という会社は、
何度も社名を変えて、ビジネスを継続してます。
- 株式会社calculus(カルクス)
日経225先物取引のシステムを約50万円で販売 - 株式会社WING(ウイング)
仮想通貨のシステムを約50万円で販売 - concketworld(コンケットワールド)
FX自動売買のシステムを約50万円で販売 - Liam(リアム)
FX自動売買システムを約50万円で販売
●評判・評価・口コミ
参考にできる評判を何点か抜粋してみました。
株式会社calculusという組織だが、環境に数ヶ月前に入って中途解約をすでにした者です。
結局49.2万円支払わされ、日経225のシステムを購入します。それは大体の人が借金すると思います。出典元:https://sa-gi.net/%E6%A0%AA%E5%BC%8F%E4%BC%9A%E7%A4%BEcalculus/
自分は騙されたものです。
簡単に言うと嘘つきです。
契約前と後でいうことが違います。また、先物取引はリスクのあるものにもかかわらず、簡単、誰でも勝てると簡単に言うのでおかしいなと思っていました。
信じてみたところダメでした出典元:https://megalodon.jp/2023-0611-1850-40/soudansiyou.net/test/read.php/17901/1552297263/1-8
●『Liam(リアム)』のまとめ
当ブログの結論として、
当然ですが、『Liam(リアム)』は、推奨できません。
今回、行政処分として、申込受付及び契約締結を停止するように命じられたのは、
令和5年7月13日から令和6年10月12日までの15か月間です。
その時期を過ぎれば、また組織名や商品を変えて、復活してくる可能性が高いです。
このような高額なマルチ商法に手を出せば、自分が借金に苦しむだけではなく、
誘った友人や家族にも被害が及び、不幸の連鎖を生み出してしまいます。
これまで見てきたような手口に近いものを見かけたら、この記事のことを思い出して
立ち止まってもらえたら幸いです。
また今回摘発されたのは上倉大知ら含む5名の人物です。以下の名前を見かけたら怪しいと疑ってかかるようにしてください。
上倉 大知
福田 弘樹
永野 玄己
池田 健吾
広瀬 周平
契約の解除(クーリング・オフ制度)(法第40条)
連鎖販売取引の際、消費者(無店舗個人)が契約を締結した場合でも、法律で決められた書面を受け取った日(商品の引渡しの方が後である場合には、その日)から数えて20日以内であれば、消費者は連鎖販売業を行う者に対して、書面又は電磁的記録により契約の解除(クーリング・オフ)をする
以上、最後まで見ていただき、ありがとうございます。
ではまた。
栗